クレートは犬の安心スペース。クレートトレーニングの方法は?

2019/04/15

vol.028

クレートは、犬にとって安心できる自分のスペースです。災害時や入院時などの非常時はもちろん、お出かけや通院にもクレートは便利です。

この機会にクレートトレーニングしてみましょう。今回は100名の獣医師に、クレートトレーニングの必要性や方法を伺いました。

犬のクレートトレーニング、行う必要はある?

犬のクレートトレーニングを行うことについては「とても必要である」「必要である」合わせて84%の獣医師が同意しています。クレートトレーニングは、やっておくといろいろなメリットがありそうです。

クレートトレーニングをするメリットは?

犬のクレートトレーニングを行うメリットはどんなところにあるのでしょうか?

災害時に落ち着ける

最も多くいただいたのが災害時、避難所で落ち着いて過ごせる可能性が高いという回答です。いつ、どこで起こるかわからない災害では、ペットとともに避難する可能性があります。

避難所では犬はクレートやケージで過ごすことが多くなります。そのため普段からクレートに慣れている犬は、災害時、避難所でも比較的安心して過ごすことができるというメリットがあります。

岡山県
臨床経験:11-15年総合診療, 皮膚科, 循環器科
避難するときなどに必ず必要なトレーニングなので、普段から入れるようにしておいた方が絶対にいいです
岐阜県
臨床経験:16-20年外科, 泌尿器科, 総合診療
防災避難時にも役立つので、習慣をつけておくといい

車や電車での移動の際にも安心

日頃からクレートに慣れていると、車や電車の移動、病院通いが楽になります。

岐阜県
臨床経験:16-20年外科, 泌尿器科, 総合診療
車のお出かけが気軽になる
兵庫県
臨床経験:0-5年外科, 総合診療, 一般内科
病院に通いやすい

飛行機に乗る際も、クレートに慣れていることが役に立ちます。

沖縄県
臨床経験:0-5年皮膚科
引っ越しなどで飛行機に乗らないといけないときにも役立つ

問題行動の修正にも

クレートがあることで落ち着けるので、問題行動の修正にも役立ちます。家の中での拾い食いも防げますし、留守中や来客中も比較的落ち着いて過ごしやすくなります。

北海道
臨床経験:6-10年循環器科, 一般内科
クレート内で食事をすることで、同居犬がいても他の犬の食餌を食べてしまうのを防ぐことができる
岐阜県
臨床経験:0-5年行動診療科, 一般内科
イヌにとって自分のセーフエリアができるので何か問題行動が出たときに対処しやすくなる
山口県
無駄吠え等がある程度防げる

犬が自分の場所を認識するメリットもあります。

栃木県
臨床経験:6-10年一般内科, 循環器科, 眼科
自分のエリアを認識させる

クレートトレーニングは焦らないことが大切

クレートに入ること、そのトレーニングにはいろいろなメリットがあることがわかりました。では、まだクレート未経験の犬にはどうやって教えていけばいいでしょうか?

少しずつ慣れさせる

95%の獣医師が「いきなりクレートに入れず、少しずつ慣れさせること」に同意されています。犬をいきなり入れるのではなく、焦らずに、少しずつクレートに慣れさせていきましょう。

埼玉県
臨床経験:21-25年
少しずつでいいのでクレートトレーニングはしておくことが良いと思います
北海道
焦らずゆっくり

子犬のうちから教える

今子犬を飼っている方は、小さいうちからクレートに慣れさせておきましょう。

宮崎県
臨床経験:11-15年皮膚科, 外科, 循環器科
小さいころから慣れさせる
東京都
パピーの時から始める

クレートトレーニングでは「叱らない」

クレートトレーニングはおやつやフードを上手に使って、叱らないようにします。根気も必要ですね。

大阪府
中でオヤツやフードを与えて、短時間から慣れさせる
山口県
怒らない
兵庫県
臨床経験:0-5年外科, 総合診療, 一般内科
叱らずに根気強く行うことが一番大切です

無理強いしないことも大切

クレートに入って欲しい一心で、無理に入れることはやめましょう。

岐阜県
臨床経験:0-5年一般内科, 内分泌・代謝疾患, 皮膚科
無理やり入れない
大阪府
臨床経験:21-25年一般内科
嫌がる時は無理強いしない。学習は短時間で

クレートを使うときの注意点

犬にクレートを使うとき、どのようなことに注意をすればよいか伺いました。

体の大きさに合ったクレートを選ぶ

大きすぎるのも小さすぎるのも犬にとっては快適ではありません。体の大きさに合った、ぴったりのものを選んであげましょう。

和歌山県
クレート選びも大事

また、なるべく頑丈なタイプを選んだ方がいいでしょう。

岐阜県
臨床経験:16-20年外科, 泌尿器科, 総合診療
頑丈なクレートを選ぶ

どのようなクレートを選べばよいかわからないときは、かかりつけの獣医師に相談してみましょう。

日常的に使って寝床にするのもOK

動物病院が苦手な犬の場合は特に、「クレートを動物病院に行くときだけに使う」と限定せず、クレートを日常的に使い、寝床にしてあげましょう。

栃木県
臨床経験:0-5年循環器科, 総合診療, 皮膚科
日常的にクレートに入れる習慣を作るといい
北海道
臨床経験:21-25年一般内科, 腫瘍科, 皮膚科
普段から寝床として使っておくと良い

クレートは罰に使わず犬が喜んで入る場所に

クレートに閉じこめるなど罰として使わないことも大切です。犬が喜んで入る、落ち着ける場所にするのがいいですね。

北海道
臨床経験:6-10年循環器科, 一般内科
罰でクレートに入れるのは良くない
東京都
閉じ込めるのではなく、喜んで入る場所にする

クレートの置き場所も犬が落ち着ける場所にします。

神奈川県
臨床経験:16-20年外科, 一般内科, 総合診療
クレートを犬が落ち着く場所に置くこと

出して!と吠えているときは出さない

犬がクレートから出たくて吠えても出さないようにします。「吠える=クレートから出してもらう」と覚えてしまいます。吠えるのをやめたタイミングで出します。

テリトリー意識に注意する

犬のタイプにもよりますが、テリトリー意識が強くなりすぎないよう気を付けてあげましょう。

神奈川県
臨床経験:16-20年外科, 一般内科, 総合診療
犬にとってクレートの中では強気にならないように注意する。何か嫌なことがあってと犬が逃げ込む場所にしないこと

衛生面にも気配りを

犬が毎日過ごす場所であるクレートはこまめに掃除をして、清潔にしておくことも大切ですね。

山形県
臨床経験:26-30年皮膚科, 眼科
衛生面

まとめ

災害時、移動時、入院時にも役立つ犬のクレートは、普段から使うことでしつけもしやすくなります。なにより犬が落ち着いて過ごせる、という大きなメリットもあります。

犬をクレートに慣れさせるには焦らず無理強いしないことが大切である、ということがわかりました。罰として閉じ込めるということはせず、犬が喜んで入る場所になるようにしていきましょう。

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